京都市の西、嵯峨の釈迦堂の名で親しまれている古刹「清凉寺」の境内で執り行われる「嵯峨大念佛狂言」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている民俗芸能です。すべての役者が面をつけ、台詞がなく、身振り手振りだけで芝居が進行する点に大きな特徴があります。現在は、約二十番の演目が継承されています。
その歴史は古く、言い伝えでは鎌倉時代に融通念佛をひろめた円覚上人道御の創始とされています。歴史的な資料からみても、嵯峨大念佛狂言には室町時代(享禄2年[1529])の銘を持つ面が伝わっており、すでに500年近い歴史を有していると考えられます。この他にも、桃山時代の優秀な面打師であった喜兵衛の刻銘を持つ女面≪深井≫や、和宮降嫁の説得にあたった、宮中女官、高野房子の菩提を弔うために奉納された装束など、美術的にも宗教史的にも価値の高い数々の資料が伝わっています。
創立36周年を迎えた嵯峨狂言クラブでは、2025年3月1日、記念誌を製作いたしました。
狂言クラブ創設期から現在に至るまでの、メンバーたちの思い出をまとめた記念誌になっています。
デジタル版(PDF形式)は当ウェブサイトより無料でご覧いただけますので、ぜひご覧くださいませ。
京都・嵯峨狂言クラブ記念誌 PDF版のダウンロードはこちら (PDF版・約50MB)
2024年度に嵯峨大念佛狂言保存会が行った文化庁の補助金事業への取り組みを
まとめた冊子
「京の伝統芸能を担う人々」が完成しました。
嵯峨大念佛狂言保存会では、公式のYoutubeチャンネルを開設いたしました。こちらのチャンネルでは、最新の公演の内容などを順次、配信してまいります。
ご興味をお持ちの方はぜひご登録下さいませ。
EXPO2025 大阪・関西万博の会場内で開催される
伝統文化未来共創Project THE FUTURE in TRADITION
「伝統の中にある未来」に嵯峨狂言が出演します。
全国から伝統文化芸能が一同に集うイベントです。
<嵯峨狂言の出演日時と場所>
日 時: 2025年6月7日(土)
※時間は後日、決まり次第、掲載します
会 場: EXPO2025 大阪・関西万博会場内
ポップアップステージ南&ギャラリーEast
春(4月)と秋(10月)の定期公演と、清凉寺お松明式(3月)、渡月橋上流にて開催される嵐山もみじ祭(11月)などで公演を行っております。
狂言堂は清凉寺境内の西北にあります