京都市の西、嵯峨の釈迦堂の名で親しまれている古刹「清凉寺」の境内で執り行われる「嵯峨大念佛狂言」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている民俗芸能です。すべての役者が面をつけ、台詞がなく、身振り手振りだけで芝居が進行する点に大きな特徴があります。現在は、約二十番の演目が継承されています。
その歴史は古く、言い伝えでは鎌倉時代に融通念佛をひろめた円覚上人道御の創始とされています。歴史的な資料からみても、嵯峨大念佛狂言には室町時代(享禄2年[1529])の銘を持つ面が伝わっており、すでに500年近い歴史を有していると考えられます。この他にも、桃山時代の優秀な面打師であった喜兵衛の刻銘を持つ女面≪深井≫や、和宮降嫁の説得にあたった、宮中女官、高野房子の菩提を弔うために奉納された装束など、美術的にも宗教史的にも価値の高い数々の資料が伝わっています。
定期公演などにご来場いただいたお客様に配布しておりました、嵯峨大念佛狂言の紹介フライヤーが当サイトからダウンロードできるようになりました。日本語版と英語版の2種類がございます。
嵯峨大念佛狂言保存会では、公式のYoutubeチャンネルを開設いたしました。こちらのチャンネルでは、最新の公演の内容などを順次、配信してまいります。
ご興味をお持ちの方はぜひご登録下さいませ。
■イベント 2025年10月25日(土)
「京の大念仏狂言を彩る面の実像を探る」シンポジウム
場 所:佛教大学宗教文化ミュージアム(右京区嵯峨広沢)
日 程:2025年10月25日(土)
時 間:13:30~16:00(13:00開場)
入場無料 ※お申込不要(定員100名)
基調講演 嵯峨大念佛狂言の仮面群とその形成
大河内智之(奈良大学文学部文化財学科 教授)
報告 「三光飛出」起源考
藤原千沙(面打)
報告 嵯峨大念佛狂言古面の調査と記録
東城義則(佛教大学宗教文化ミュージアム学芸員)
パネルディスカッション 嵯峨大念佛狂言 古面の実像を探る
大河内智之
藤原 千沙
東城 義則 加納 敬二(嵯峨大念佛狂言保存会 事務局長)
<展示> 嵯峨大念佛狂言に伝わる古面
佛教大学宗教文化ミュージアム ホワイエにて展示
※清凉寺・嵯峨大念佛狂言では申込みの受付けはしていません。
お問い合わせもご遠慮下さい。
鹿王院 夜の特別拝観の期間中の嵯峨狂言プレミアムDAYに、
下記の日程で出張公演します。
鹿王院 夜の特別拝観の詳細は下記ウェブサイトをご参照ください。
https://mzt3p.hp.peraichi.com/
お問合せ先 075-600-2865(鹿王院夜の特別拝観 実行委員会)
<場 所>
仏牙寺 鹿王院 (事前予約制)
<日程・演目予定>
●2025年11月30日(日)
第1部 17:30~ / 第2部 18:45~ [ 船弁慶 ]
●2025年12月07日(日)
第1部 17:30~ / 第2部 18:45~ [ 船弁慶 ]
※各演目は20分程度の短縮版になります。
※清凉寺・嵯峨大念佛狂言では申込みの受付けはしていません。
お問い合わせもご遠慮下さい。
京都郷土芸能「活性化してやろう」会主催の民俗芸能交流サロン2025にて
『土蜘蛛』を実演します。
<日 時>
2025年12月6日(土)14:00~16:30 開場・受付 13:30
<場 所>
京都芸術センター 講堂
(京都市中京区室町通蛸薬師下ル山伏山町546-2)
<参加費>
1,000円(全席自由・定員100名)
<内 容>
●実演:中堂寺六斎念仏
演目:『七草』『四つ太鼓』『祇園ばやし』『獅子と土蜘蛛』
●クロストーク「民俗芸能における未来像〜創作と伝承」
小岩秀太郎(全日本郷土芸能協会 常務理事)×秋田吉博(中堂寺六斎会会長)×加納敬二(嵯峨大念仏狂言保存会 事務局長/京都郷土芸能「活性化してやろう」会副会長)
●実演:嵯峨大念仏狂言
演目:[ 土蜘蛛 ]
※演目は30分程度の短縮版になります。
<お申し込み>
お申込みはこちらのフォームにご記入ください。(外部サイトに接続されます)
<お問い合わせ>
京都郷土芸能「活性化してやろう」会
電話 080-1414-4864(加納)
※清凉寺・嵯峨大念佛狂言では参加受付けはしておりません。お問い合わせもご遠慮下さい。
2025年7月17日より京都市文化観光資源保護財団による、京都の伝統行事・芸能後継者育成のためのクラウドファンディングが始まりました。嵯峨狂言では、昨年度に続きバックヤードツアー(2026年2月7日予定)の返礼にて参加し、京都に受け継がれる伝統行事・伝統芸能を次世代へ繋ぐための支援を募集しております。
詳しい内容は、以下のリンクからご覧ください。
クラウドファンディング募集のWebサイト
※清凉寺では参加受付けはしていません。お問い合わせもご遠慮下さい。
春(4月)と秋(10月)の定期公演と、清凉寺お松明式(3月)、渡月橋上流にて開催される嵐山もみじ祭(11月)などで公演を行っております。
狂言堂は清凉寺境内の西北にあります