京都市の西、嵯峨の釈迦堂の名で親しまれている古刹「清凉寺」の境内で執り行われる「嵯峨大念佛狂言」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている民俗芸能です。すべての役者が面をつけ、台詞がなく、身振り手振りだけで芝居が進行する点に大きな特徴があります。現在は、約二十番の演目が継承されています。
その歴史は古く、言い伝えでは鎌倉時代に融通念佛をひろめた円覚上人道御の創始とされています。歴史的な資料からみても、嵯峨大念佛狂言には室町時代(享禄2年[1529])の銘を持つ面が伝わっており、すでに500年近い歴史を有していると考えられます。この他にも、桃山時代の優秀な面打師であった喜兵衛の刻銘を持つ女面≪深井≫や、和宮降嫁の説得にあたった、宮中女官、高野房子の菩提を弔うために奉納された装束など、美術的にも宗教史的にも価値の高い数々の資料が伝わっています。
2023年度に嵯峨大念佛狂言保存会が取り組みました、新調衣裳・用具やものつくりからの文化や伝統芸能についての冊子「京の伝統芸能とその衣裳・用具の製作を支える人々」が完成しました。
当冊子は「お松明公演」や「春季公演」などの公演で、支援募金していただいた方に進呈いたします。
嵯峨大念佛狂言保存会では、公式のYoutubeチャンネルを開設いたしました。こちらのチャンネルでは、最新の公演の内容などを順次、配信してまいります。
ご興味をお持ちの方はぜひご登録下さいませ。
場 所:京都府立京都学・歴彩館 1F京都学ラウンジ(左京区下鴨半木町)
日 時:2025年2月1日(土)~3月18日(火)
[平日] 9:00~18:00 [土日] 9:00~16:00
※土日 12:00~13:00は閉室
※3月18日(火)は16:00閉室
嵯峨釈迦堂(清凉寺)境内狂言堂 観覧無料 雨天決行
<公演日程・演目>
●2025年3月15日(土) 15:30~ ※演目は未定
嵯峨釈迦堂(清凉寺)境内 狂言堂 観覧無料 雨天決行
<公演日程・演目>
●2025年4月6日(日) 13:30~ ※演目は未定
●2025年4月12日(土) 13:30~ ※演目は未定
●2025年4月13日(日) 13:30~ ※演目は未定
春(4月)と秋(10月)の定期公演と、清凉寺お松明式(3月)、渡月橋上流にて開催される嵐山もみじ祭(11月)などで公演を行っております。
狂言堂は清凉寺境内の西北にあります