京都市の西、嵯峨の釈迦堂の名で親しまれている古刹「清凉寺」の境内で執り行われる「嵯峨大念佛狂言」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている民俗芸能です。すべての役者が面をつけ、台詞がなく、身振り手振りだけで芝居が進行する点に大きな特徴があります。現在は、約二十番の演目が継承されています。
その歴史は古く、言い伝えでは鎌倉時代に融通念佛をひろめた円覚上人道御の創始とされています。歴史的な資料からみても、嵯峨大念佛狂言には室町時代(享禄2年[1529])の銘を持つ面が伝わっており、すでに500年近い歴史を有していると考えられます。この他にも、桃山時代の優秀な面打師であった喜兵衛の刻銘を持つ女面≪深井≫や、和宮降嫁の説得にあたった、宮中女官、高野房子の菩提を弔うために奉納された装束など、美術的にも宗教史的にも価値の高い数々の資料が伝わっています。
2023年度に嵯峨大念佛狂言保存会が取り組みました、新調衣裳・用具やものつくりからの文化や伝統芸能についての冊子「京の伝統芸能とその衣裳・用具の製作を支える人々」が完成しました。
当冊子は「お松明公演」や「春季公演」などの公演で、支援募金していただいた方に進呈いたします。
嵯峨大念佛狂言保存会では、公式のYoutubeチャンネルを開設いたしました。こちらのチャンネルでは、最新の公演の内容などを順次、配信してまいります。
ご興味をお持ちの方はぜひご登録下さいませ。
場 所:佛教大学宗教文化ミュージアム1F(右京区嵯峨広沢)
日 時:2025年1月16日(木)~1月30日(木)予定
※日曜・祝日休館入場無料
第49回シアター公演
「京都の愛宕さん~かかわる、つながる、したしむ文化遺産~」
<プログラム>
・映画「あたごサン」上映と解説(きたまり氏)
・嵯峨大念佛狂言保存会による公演 [ 愛宕詣 ]
・京都愛宕研究会による講演、出演者による対談
<場 所> 佛教大学宗教文化ミュージアム(右京区嵯峨広沢)
<日 程> 2025年1月26日(日)13:00~16:40(12:30 開場)
※参加無料 ※定員100名。事前申込が必要です。
【申込はこちらから】
https://forms.gle/MxBvi5ojrwQ9QMK3A
※清凉寺・嵯峨大念佛狂言では申込の受け付けはしていません。
お問い合わせもご遠慮下さい。
嵯峨大念佛狂言の舞台裏!~面付&所作体験と「土蜘蛛」特別公演~
<プログラム>
・特別講義「嵯峨狂言とは」(講師:事務局長 加納敬ニ)
・面付・所作体験&舞台見学
・嵯峨大念佛狂言特別公演「土蜘蛛」鑑賞
<場 所> 嵯峨釈迦堂(清凉寺)境内 狂言堂
<日 時> 2025年2月8日(土) 10:00~13:00
<参加費> お一人様 5,000円(税込) ※参加者定員30名
<参加方法>
京都観光Navi(ナビ)からご登録ください。
https://ja.kyoto.travel/event/single.php?event_id=10948
事前クレジットカード決済(当日支払いは出来ません)
※清凉寺では参加受付けはしていません。お問い合わせもご遠慮下さい。
2025年2月12日(水)に開催される歴史街道倶楽部のイベントで狂言体験を行います。
<申込方法>
歴史街道倶楽部ホームページの申込フォームによりご応募ください。
事前申込制
URL https://www.rekishikaido.gr.jp/club/event/
定 員: 定員30名(先着順)
参加費: 一般:3,500円 歴史街道会員:3,000円
※ガイド・施設入館・ガイドレシーバー・傷害保険等の費用を含みます。
<問い合わせ先>
歴史街道推進協議会 歴史街道倶楽部
TEL:06-6223-7182 メール:club-info@rekishikaido.gr.jp
※清凉寺・嵯峨大念佛狂言では申込みの受付けはしていません。
お問い合わせもご遠慮下さい。
嵯峨大念佛狂言の定期公演について
春(4月)と秋(10月)の定期公演と、清凉寺お松明式(3月)、渡月橋上流にて開催される嵐山もみじ祭(11月)などで公演を行っております。
狂言堂は清凉寺境内の西北にあります